自由人になって3年目に入りました。自由人(フリーマンfree man)といえば、MLB選手のフレディ・フリーマン、俳優のモーガン・フリーマン、ギタリストのアンドリュー・フリーマン等。
♪ジョニ・ミッチェルに”Free Man In Paris”(パリの自由人)というヒット曲もあります。ジョニの友人デヴィッド・ゲフィン(David Geffen Asylum RecordsやGeffen Recordsの創立者です)のことを歌った曲なのでManでいいのです。

I was a free man in Paris
私はパリで自由の身だった
I felt unfettered and alive
束縛されず生きている実感があった
There was nobody calling me up for favors
頼み事するだけの電話をする輩もいなかった
And no one's future to decide
将来を決めなきゃいけない者だっていなかった
FIREはブームが去ってオワコンになりつつありますし、無職や退職者はなんかな~と思い、職業は“自由人”と名乗っています。
「自由人」とは、肯定的には周囲の意見にとらわれず、自分らしさを大事にして生きる人、否定的にはマイペースで好き勝手やっている人でしょうか。そしてその条件は
- 心身とも健康であること。病気の不安から自由ということです。
- 経済的に余裕があること。お金の不安から自由ということです。積み上がった運用資産を死ぬまでに全部使い切る”Die with zero”つもりです。
- 仕事や介護その他諸々の煩わしいことから解放されていること。ストレスから自由(ストレスフリー)の生活。
決して暇人(bored man)ではありません。残念ながら全く生産的なことはしていません。時間はたっぷりあるのでいつでも旅行に行けるのです。
普段何をしているのかというと料理をして音楽を聴きながら読書です。暇つぶしではなくルーティーンです。
料理はグルメじゃないので、あまり手の込んだものは来客がない限り作りません。冬は鍋料理が多いですね。外食はほとんどしません。
音楽はインターネットラジオでアメリカの60s,70s, 80s oldies 専門局を聴いています。毎日でも飽きません。
読書は9割方日本の小説。電子書籍ではなく紙です。
仕事をしていた時は買ったのにまだ読んでいない小説が常に10冊以上ありましたが、今は時間があるので足りなくなってせっせと補充しております。昨年の書籍代は30万円以上になりました。図書館には行きますが、本を借りません。
日本文学は充実しており毎年面白い作品が出版されています。
一番好きだった作家・山本文緒様亡き後、全ての作品を読んでいる推しの作家は
一木けい 砂村かいり 畑野智美です。3名とも素晴らしいストーリーテラーです。他は有名・新鋭作家を問わず内容を見ておもしろそうなのを選んで読んでいます。本屋大賞にノミネートされる作品は大体読んでいます。
日本の小説が世界中で人気になっています。以前は村上春樹と吉本ばななが人気でしたが、最近は日本の女性作家の作品が売れています。特に英国では日本小説ブームが起きていて2024年に一番売れた翻訳小説が柚木麻子のバター(Butter) です。現在世界中で人気となり70万部以上売れベストセラーになっています。文庫版読んでみました。
週刊誌記者の町田里佳が苦労の末、結婚詐欺の末に3人の男性を殺害した容疑で逮捕された女性・梶井真奈子(カジマナ)の取材にこぎつけます。
その過程で、町田は梶井のバターや美食への強烈な執着に巻き込まれ、カジマナに惹かれていって・・・というお話です。バターを使った料理とレシピがたくさんでてきます、中でもバター醤油ごはんは美味しそうなので挑戦するつもりです。

英訳はさぞかし大変だったのではと思いました。訳者のポリー・バートン(Polly Barton)は日本で英語の指導した経験がある方で、初来日はJETプログラム(語学指導等を行う外国青年招致事業)で佐渡だったそうです。“バター”にはカジマナの故郷、新潟の取材もでてくるのですが、ポリーさん新潟には土地勘があるのかもしれません。麻子さん作品では昨年発売された“あいにく、あなたのためじゃない”がめっちゃ面白かったので、これもポリーさんに英訳してもらいたいです。ちょっと毒がある作品なのでどう英訳するのか気になります。彼女は柴崎友香、窪美澄、松田青子、山崎ナオコーラ、角田光代等も英訳しています。
日本の女性作家の成功は2018年の村田沙耶香の“コンビニ人間(Convenience Store Woman)から始まりました。30か国語で訳されているベストセラーです。英訳版は50万部を超える大ヒットになりました。訳者は竹森 ジニー(Ginny Tapley Takemori)さん。インタビューによるとまさかこんなに売れるとは思っていなかったそうです。この小説に頻繁に出てくる”いらっしゃいませ“は英語で適切な表現がないのでそのまま”irasshaimase”を使っているそうです。英語版読んでいないので確かめていませんが。(welcomeでも良さそうですが、いらっしゃいませに含まれる謹みはないですね)日本にいるとよく聞く言葉で多くの人に知ってもらいたいのでそのまま使ったとのことです。
竹森さんは日本在住の英国人、他の村田沙耶香作品や中島京子等英訳しています。
海外で売れている日本小説の多くは、当然ながら訳者が訳したい作品が選ばれています。大ヒットには翻訳者のセンスと工夫が大きく貢献してます。これからも翻訳者の方々にはAIができないような良質な仕事をしてもらいたいです。
そして日本小説もアニメのように世界中でもっと読まれてほしいですね!!
日本語は一人称が豊富なので、その外国語訳は苦労するそうです。村上春樹が使い分ける“私”と“僕(俺)”とかは英語ではどちらも"I"で区別できないので、相応のテクニックが必要になります。“吾輩は猫である”の英語タイトルは、“I Am A Cat” これだと性別がわからなくなって別の意味合いになってしまいます。
変わった登場人物(男)に拙者とか小生とか使わせたらそれが伝わりますよね。そういう機微は外国語では表現できないのです。まぁ~そんな作品は誰も翻訳しないねっ!
”ロックンロール”の大崎善生さんの遺作、"リヴァプールのパレット(A Palette From Liverpool)"読みました。読者へのラストメッセージしっかり受け止めました。
おわり