6年ぶりに南アフリカ共和国に行ってきました。前回はHRC Johannesburg とPretoriaだったので、今回はまだ行ってないCape Town とSun Cityです。
JNB Rock Shop Johannesburg Sun City Cape Town Changi Airport
旅程は
5/10 NH885 HND-KUL 23:30-06:00 5/11
5/11 SQ113 KUL-SIN 14:30-15:30
5/12 SQ478 SIN-CPT 01:30-09:25
5/14 FA295 CPT-JNB 13:10-15:15
5/16 SQ479 JNB-SIN 13:45-06:10 5/17
5/17 SQ106 SIN-KUL 08:30-09:30
5/17 NH886 KUL-HND 14:15-22:15
FAは南アフリカのLCC FlySafairです。
SQのシンガポールから南アフリカのみだと、なぜかめっちゃ高いです。KL発券にすると30%以上安いのでこのような日程になりました。ちなみにSQの日本からシンガポール経由南アフリカも安い料金設定です。
乗り換え地シンガポールのチャンギ空港にはターミナル2で再開したHRCがあります。ここでCity Teeをゲット。SQ478便は1時間30分遅れ03:00の出発になりました。この便はヨハネスブルグを経由します。JNBで7割くらいの乗客が降り、ケープタウンに行く乗客はそのまま待機。出発までちゃんと機内清掃もありました。
ケープタウン到着は10:30でした。空港から街中までのMyCitiのバスはコロナで運休し、いまだに復活してなくてこのまま廃止かもしれません。空港内のwifiが不調だったのでuberでなくタクシーでダウンタウンど真ん中にあるHoliday Inn Express Cape Townへ。ケープタウンはMyCitiという交通システムがありでバスで移動が便利です。利用するにはMyCiti Cardを購入して金額をチャージし、乗る時INにタッチして降りる時OUTにタッチする方式です、時間帯変動制の料金です。キャッシュは使えません。日本にはないと思いますが、現金で乗れないバスは世界各都市にあります。(ブエノスアイレスに行った時、カミニートから市内行のバスに乗ろうとしたら現金じゃだめで乗せてもらえなかったイタイ思い出があります。)MyCiti CardはCivic Centre のバスターミナルで買えました。どこでカードを売っているかわからない町も多いですから・・。早速、カードを使ってMyCiti bus でHRCがあるCamps Bayへ。
ダウンタウンの南西にあるキャンプス・ベイはちょっとしたリゾートでレストラン等が多く、賑わっていました。しかしHRCにはCity Tee がなく、しかたなく国旗Tを買いました。このデザインのTシャツは他の店にはなかったので良しとします。
Camps Bay Camps Bay
翌日は象徴的存在テーブル・マウンテインに行きました。Camps Bay行バスの途中停留所Kloof Nekで降りるとケーブルカー乗り場まで無料シャトルバスに乗れるのですが、Short and winding road を登って歩いてみました。それほどきつくなかったです。
テーブル・マウンテンはこんな感じです↓。
再開発地区のウォーターフロントはショッピングセンター、レストラン、ホテル集まっている観光スポットとのことでしたが、正直つまらなかったです。他方、ダウンタウン中心部は雰囲気があって、喧噪の中にも落ち着きがあり良かったです。治安が悪いと揶揄される南アフリカですが、ケープタウンのアフリカ系の人達はとてもフレンドリーで見知らぬ旅人にもあいさつの声かけてくれました。連日快晴、気温も常時20-22℃で暑くも寒くもなくとても快適。とても居心地の良い町でした。
CapeTown サイン(Water Front) Water Frontから見るテーブルマウンテン
Clock Tower (Water Front) Water Front
聖ジョージ大聖堂 カンパニーガーデン公園 グリーンマーケット広場
ダウンタウンの風景
翌日はウーバーで空港へ。初日のタクシーはZAR460でしたが、UberだとZAR210。ケープタウンからヨハネスブルグに向かいます。Fly Safair はLCCなのに最近定時運行率で世界一になったという優良航空会社です。サフェーと読みますが、ずっとサファリ(Safari)と勘違いしてました(>_<) うわさ通り帝国より10分早くヨハネスブルグ O.R.Tambo International Airport に着きました。ネルソン・マンデーラと共にアパルトヘイトに抗い、南アフリカの人種間平等と共存に尽力したOliver Reginald Tamboの名前からつけられた空港ですが、タンボと聞くと“♪田んぼに行って捨てて来いやっ、お~、田んぼ!田んぼ!”と聞こえるライオネル・リッチーの“All Night Long”のちんぷんかんぷん語(gibberish)を思い出して歌ってしまいます。80年代の洋楽好きの方にはわかって頂けると思いますが・・・。
空港からGautrain(ハウトレインと読みます。アフリカーンス語はオランダ語から派生したのでGは大体日本語のハ行で発音されます。)でRosebank駅へ。Gautrainはタッチ決済できるクレカで乗れます。ヨハネスブルグは治安が悪いと言われてますが、SandtonとRosebankは安全と言われています。駅近くの立派なビルHoliday Inn Johannesburg Rosebank が今回の宿。8階の大きい部屋を当てられたのですが、カードキーが効かなくて何度も直してもらってもダメで、結局5階の別の部屋に代えてもらいました。なんだかんだで1時間近くかかりました。しかしここでサプライズが。いかにも仕事ができそうな女性(もちろんアフリカ系です)スタッフが、“ミスター〇〇、ディナーは済ませましたか?” “まだです。” “良かったら2階のレストランで召し上がりませんか?無料にしますので” “えっ、マジ?ありがとうございます”とお言葉に甘えることにしました。ホテルのトラブルは何度も経験していますが、このような計らいは初めてです。すごいぞ、南アフリカのホスピタリティー!でもここは控えめに、お薦めだという本日のカレー料理とビール2本にしました。旅先でレストランの夕食なんて何年ぶりかしらん。
翌日15日はSun Cityの一日ツァーに申し込んでいたのですが、2日前に参加者が自分だけで、最低2名のツアーなので遂行できません、残念ですがキャンセルさせてもらいますと連絡を受けていてがっかり、ガイアナのカイエチュール滝ツアーと同じパターンで2連敗です。さて問題はサンシティーはあきらめて、15日はヨハネスブルグ観光にするか否かです。ローズバンクからHard Rock Café Sun Cityはおよそ156km。Google map では車で2時間15分。タクシーだと片道ZAR2,500-3,500往復約60,000円との情報が。キャンセルされたツアー代金は33,400円。Uberなら40,000円くらいでなんとかならないかなと願い15日を迎えました。時間は余裕があるので午前10:00発でuber検索すると最安片道ZAR1,230出てきたので即決してサンシティーへGO。Uberのドライバーはナイスガイでした。日帰りだと伝えると、“じゃあ、帰りも乗る?” “はい、お願いします”でまとまりました。彼も空で帰るよりいいと思ったのでしょう。こちらも帰りは少し心配だったのでWin Winですね!
果たしてサンシティーは面倒くさい所でした。敷地内に入る前に門があり、そこを通過するには入園料を払わなければならない。別の場所にある個人旅行者向けのチケット買って来いとのこと。キャンセルされたツァーは入場料込みでした。これで納得。入場料はZAR396で。これで門は通過できます、入口で指示されたのは駐車場に車を止めて、シャトルに乗ってSun City Hotelに行け。そこがツァーの起点で、HRCもそこにあるでした。ドライバーはここで待ってるのかと思いきや、一緒に行くとのこと15分待ってやっと来たシャトルに乗りSun City Hotel 到着。小さなカジノ場とショップとバーがいくつかあるだけでした。HRCもその一つです。ここもCity Teeがなく、せっかく来たのに残念。
買ったチケットではもう一つ先の施設まで行けるみたいでしたが、とにかく広大なのでここで手打ち。ツアーだったら全部回れたんですね、大コンサートホールは見たかったけど・・・。
Sun City Hotel Sun City Hotel HRC Sun City
サンシティは、南アフリカのホテル界の大立者で、ホテル・不動産グループの「サン・インターナショナル」を一代で築いたソル・カーズナーがサバンナの中にリゾートホテル・遊園地・ゴルフ場などからなる白人専用の一大娯楽地域を建設し、1979年12月7日にオープンさせました。
当時この地域は、南アフリカ政府のアパルトヘイト政策の過程で誕生した黒人居住国家のひとつ、ボプタツワナに属していました。ボプタツワナは南アフリカ政府によって”独立”させられていたため、サンシティでは南アフリカ国内で禁じられていたモラルに反した娯楽、たとえば賭博(カジノ)やトップレス・レビューなどが合法的に営業できたのです。
プレトリアやヨハネスブルグなどの大都市圏から近距離にあることから、サンシティはたちまち白人たちの休日や週末のための行楽地となり、カジノは多くの人々をサバンナの中のリゾートに招き寄せました。ボプタツワナが正式に南アフリカに統合されたのはアパルトヘイトが撤廃された1994年です。30年前です、それまで続いていたのですアパルトヘイトは・・・。
さて帰りはUberの予約じゃないので、ドライバーと交渉になります。驚いたことに彼は行きの料金は知らされていないらしい。彼の言い値のZAR1,600キャッシュで快諾しました。ここで値切ってはいけまへん!ホテル内のATMでお金引き出して渡しました。入場料も含めて合計ZAR3,296 28,500円くらいなのでgood dealやっ。
帰りは行きより早く2時間弱でRose Bank 到着。ドライバーさん、ありがとう。You are a good guy!
その足でRose BankからGautrainで隣のSandton駅にあるHRC Johannesburgへ向かいました。駅から徒歩5分のMandela Squareにあります。6年前の自分を思い出し懐かしいマンデラ広場。前回はCity Teeなかったですが、今回あったのでゲット。閉店したPretoria のも置いていました。
ホテルに戻り、旅の最後にRose Bankを散策。ホテルの周辺はショップ、カフェ、レストラン、ホテル、美容院なんでもありの一大商業地区になっていて迷子になりそうなくらい広くて複雑でした。翌日、帰国の途で田んぼ空港のラウンジに向かっていたら、Hard Rock Shop があり、な、なんとSun CityのCity Tee売ってるじゃないですか!これはラッキー。終わり良ければすべて良し。
HRC Johannesburg
Rose Bank Rose Bank SA beer
Rose Bank タンボ空港 ロックショップ
南アフリカは完全民主化されてから30年の若い国です。若い年齢層が多いので、これからもさらに成長していくことでしょう。今回の旅行で国民のみなぎるエネルギーを感じました。決して危ない国ではではないということを強調しておきます。ここも2024年選挙イヤーの一つで、投票日は5月29日。政党に投票するもので、第1党の政党から大統領選出する仕組みです。若い層は政治にまったく興味がなく投票率が極端に低いので、いかにこの人たちを教育していくかが課題だそうです。あらっ、どこかの国と同じですか?経済は好調。JSE(Johannesburg Stock Exchange)は金やプラチナの価格上昇を追い風に年初来高値を更新中。以上ケープタウンの空港で無料でもらえた新聞からの情報です。Anglo American という鉱山開発の大企業が有名ですが、自分は金やプラチナ鉱山を運営するSibanye Still Water社 の株を2月までADR(アメリカ預託証券)で保有してました。そして最近上場した中古車売買を手掛けるWeBuyCarsという会社の店はよく見かけました。南アフリカランドは、トルコリラ、アルゼンチンペソ、日本円と並び弱い通貨でしたが、こちらも最近上昇してます。2月にFlySafairのチケットを買った時はZAR/JPY=8.00だったのに現在8.57-60で7%超上がって年初来高値圏で推移しています。
Sun City (Song)
1980年代、国連がアパルトヘイトを続ける南アフリカに文化的ボイコットを呼びかけていたにも関わらず、ソル・カーズナーは大コンサートホールのサンシティ・スーパーボウル(Sun City Super Bowl)に高額な出演料で数々の白人大スターを呼び寄せ、連日公演を行っていました。当然ながらボイコットに参加せず公演したスター達は世界から避難を浴びることになりました。これよく覚えています。
このような状況に対し、一人の男が立ち上がります。Bruce Springsteen E Street Band のメンバーのリトル・スティーブンことSteven Van Zandtです。”Sun City” というプロテストソングを書きますが、これをアパルトヘイトに反対するアーティストを集めたArtists United Against Apartheidという形で発表し、アルバムもリリースしました。もちろん、これはBand Aid やUSA for Africaという良い前例があったからです。
こんな歌でした。
We're rockers and rappers united and strong
We're here to talk about South Africa
we don't like what's going on
It's time for some justice it's time for the truth
We've realized there's only one thing we can do
We gotta sayI, I, I, I, I, I
Ain't gonna play sun city
Oh, no, no, noI, I, I, I, I, I,
I ain't gonna play sun city
Everybody sayI, I, I, I, I, I
Ain't gonna play sun city
俺たちロッカー、ラッパー。団結して強くなるんだ。
南アフリカのことを話しに来たんだ。ここで起こっていることが気に入らないんだよ。
今こそ正義のために 真実を語るんだ。俺たちにできることは一つしかないとわかったんだ。
これだけは言わなきゃいけない
俺は 俺は 俺は 俺はサンシティなんかじゃ演奏しないんだ! とんでもない俺はサンシティなんかじゃ演奏しない。さあ皆で言おうぜサンシティなんかじゃ演奏しないって。
反アパルトヘイトではリチャード・アッテンボロー監督の英国映画『遠い夜明け』(Cry Freedom)1987年もお薦めです。
ちなみに現在のSun City コンサートホールのスケジュールをチェックしてみました。
6月にJohnny Gill の1本だけ。ジョニー・ギルって、80年代ボビー・ブラウンと共にNew Edition というグループで活躍した人です。Cool It Nowとか Mr. Telephone Man等々ヒット曲がありますし、ソロになってからもヒット曲出してます。なつかしい。
おわり。